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◆控訴審で違憲判決が出ました

1.歴史的・画期的な違憲判決

 4月17日、名古屋高裁でイラクでの自衛隊の活動を違憲とする判決が下され、2008年5月2日に確定しました。 最高裁に準ずる高等裁判所の判断として確定したことは極めて重要です。平和憲法の力を発揮させたのです。 まさに歴史的、画期的な違憲判決です。
  判決文はとても分かりやすい文面で、多くの市民に知らされていないイラクの深刻な事実を克明に認定しています。 是非多くの皆さんに、判決を読んでいただき、 判決を通した学習会を広げて欲しいと思います。

2.イラクの深刻な実態と日本が戦争をしている現実が違憲判決を産み出した

 違憲判決は、いきなり偶然に出されることはあり得ません。イラクの現状と自衛隊が「参戦」している深刻な事態が、 もはや違憲判決を下さなければならないほど、深刻な状況にあったから下されたのです。 「私たちは戦争をしている」という事実認識を持ち、政府に対し、憲法を守らせるための「不断の努力(憲法12条)」を 私たちがしていかねばなりません。

3.2008年4月という時点で違憲判決が下された意味

  政府はこの夏にも「恒久派兵法」の法案をまとめ、秋の臨時国会に提出をという流れを作っています。 今ではアメリカ国内でもイラク戦争は間違っていたという認識が確実なものとなる中で、 世界で日本だけがイラク戦争と自衛隊派兵についての総括を全くしていません。 しかもさらに海外派兵を拡大しようとしています。この4年間、防衛庁が防衛省になり、 米軍再編が進み、アメリカとともに戦争をする国作りが着々と進められてきました。 弁護団はその危険性を弁護団は法廷で強調してきました。 この判決では、航空自衛隊の空輸が違憲とされたのですから、恒久派兵法はさらに違憲であることは自明です。 この判決を恒久派兵法を食い止め、さらに憲法改悪の流れを断ち切るために大いに活用をしていくことが必要です。

4.平和的生存権の具体的権利性を認めた

  この判決は、平和的生存権の具体的権利性まで肯定した点でも極めて画期的です。これまで平和的生存権は 「抽象的権利」とされ、裁判で訴えられるものではないとされてきました。 今回の名古屋高裁判決では、平和的生存権の具体的権利性を肯定し、 「憲法9条に違反する戦争の遂行、武力の行使等や戦争の準備準備行為等」への 「加担・協力の強制」も要件に含めるなど、侵害と認める要件を明確に認めました。 つまり、今全国で進められている日米軍事再編の、特に基地のある地域での被害は 「戦争の準備行為への加担強制」にあたり、平和的生存権侵害を主張できることになります。 さらに、今後政府が進めようとしているさらなる海外派兵についても、 法廷で堂々と政府の行為の違憲性を争うことができる道が開けました。

5.普通の市民が本気になって憲法9条の力を発揮させた

 3人の素晴らしい裁判官がこの判決を書いて下さったことは事実です。私も裁判官に対して深く深く感謝しています。 しかし、判決は「与えられた」ものではありませんし、簡単に、また偶然出された判決でもありません。 弁護団と、党派を超え、地域を越えた多くの原告、支援者、平和を願う全ての市民の4年以上の粘り強い闘いによって勝ち取ったものです。 この4年にわたり、法廷で弁護団はのべ100を超える主張書面を提出し、多くの証拠を裁判所に示し、 全力で、本気で裁判所を説得し尽くしてきました。また、原告は法廷の内外でイラクの実態を知るための機会をたくさん作り続けてきました。 この判決は、私たちが市民が本気で、ねばり強く憲法9条を使い、裁判所を通して憲法9条の力を発揮させた結晶です。 市民の力で9条の力を発揮させたことに、まず確信を持ちたいと思います。そして、私たち主権者が憲法を実際に、 本気になって真剣に使うことこそが、憲法を市民のものにし、これ以上の政府の暴走を食い止めることにつながる ということに確信を持ちたいと思います。
  この判決を活かすか殺すかは、私たちの「不断の努力」にかかっています。「良い判決が出て良かった」で終えてはいけない。 政府はこの判決をつぶしにかかるでしょう。私たちは覚悟をもって、4.17違憲判決を力に、平和憲法の理念を実現させるために、 さらに一層私たちの力を発揮するときです。ともに頑張りましょう。
もっと詳しく解説を読む(会報19号p2-4)

判決

これは 1次〜5次の原告に対するものです。
p1〜12(PDF 形式、約1.2MB)   p13〜26(PDF 形式、約1.2MB)

判決は冊子にして300円で販売しています。お問い合わせは事務局へどうぞ。

天木直人さんについては、第一審で審理が分離されたため、別の判決が出ています。
天木分離裁判 判決文(PDF 形式、約0.9MB)
会報19号p9

6次原告については、事件番号が分かれているため別の判決が出ていますが、 内容はほとんど変わりません(事件番号、証拠番号、当事者目録などが違います)。

判決の要旨

4月17日に、裁判官がはっきりと大きな声で読み上げた要旨です。

判決を承けて出した声明

報告集会、記者会見で発表した声明文です。大きく4つの章に分かれています。
声明文はこちらからどうぞ。→ 違憲判決を承けて訴訟の会と弁護団が出した声明

判決理由の要旨

法廷で朗読された判決理由の要旨のコピーをスキャナで取り込んだものです。
PDF形式、約700KB

これからの動き

この判決は出発点です。この判決を使って私たちは何ができるかが問われることになります。

一目で分かる判決のポイント

違憲判決の何がすごいのかを図式で分かりやすく説明しました。
判決のポイント(会報19号p6)                        

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